ロースクール問題は続く。

法科大学院の志願者激減 新司法試験の合格率懸念?
 「ロースクール問題に見る無責任ニッポン!?」で扱ったロースクール問題続報。

 全国の法科大学院で、志願者数が前回に比べて激減していることが朝日新聞社の調べでわかった。9月末までに応募を締め切った46校のうち44校で、志願者数が下回った。約半数の学校で半減、中には1割に落ち込んだ所もある。特に社会人や他学部出身の志願者の減少が目立つ。06年からの新司法試験で、法科大学院修了者の合格率を初年度は34%にするという政府の素案が明らかになったばかり。修了後の不透明感が原因との指摘がある。
 当然、「仕事を犠牲にして法曹を目指すにはリスクが大き過ぎる」からだろうという記事中の「法科大学院の幹部」や、以下のように話したという法曹家志望者の感覚がまっとうだろう。
 都内の女性会社員(25)は悩んだ末、法科大学院の受験をやめ、働きながら現行の司法試験を目指そうと予備校の講座を申し込んだ。「法科大学院を修了しても、必ず弁護士になれるとは限らないなら、最短距離の現行試験にかけてみようと思って」と話す。「法科大学院の3年は長いし、授業料も高い」などとして、現行試験を目指す人は多いという。
 で、文科省専門教育課の専門職大学院室のコメント「初年度は、それまで待っていた人が一気に受けたと考えられる。数年すれば志願者数も落ち着いてくるのでは」。どこまで自覚的なのか判断付きませんが、言い訳になってませんね。ふつうなら「それまで待っていた人」がいきなり大量に断念するわけないので、待っていたような人すら諦めざるを得ないような制度的欠陥があるのは明らかでしょう。