地震への対応 良い例と悪い例

新潟中越地震 被災者救援本部@2chWiki
 「地震があったので臨時@2ch掲示板」あたりからのスピンアウトかと思うが、非常によいアイディアだと思う。Wikiはこういうときに非常に力を発揮する。JCO事故以降、いろいろな事故のたびに情報を提供するシステムの構築については議論が出るのだが、四の五の言ってないでこういうのつくってしまえばいいんだな。情報がある程度玉石混合になるのはしかたないし、利用者だって自分で信用できる情報ぐらい判別できるのだろうし…。もちろんこれが可能になったのは、ここ一年でWikiXoopsのようなソフトが普及し、またサイトのコストパフォーマンスも劇的にあがっている点も大きいのだろうけど。それと、専門性が重要になるJCO型の問題と、マンパワーがものを言う自然災害復興の差はあるので、簡単に他の問題に応用できるわけではないことも考える必要はあるが。
 一方で木村剛ブログの「これが新潟県中越地震の真実だ!」はちょっと拙いな。というか、酷いな。これ、内容の真偽は兎も角、典型的なチェーンメールがブログという新たな生息域を確立した、ということであろう。マスコミ批判はこの場合、毒にも薬にもならないのだが『現地では今、「大人用の紙おむつ」が不足しています。「赤ちゃん用おの紙おむつ」は足りています。あとは、トイレが使えなかったり、下着をかえられなかったりするので「パンティライナー」があると重宝しますが、こちらではもう品切れで手に入りません。P&G花王ネピアなどの紙おむつメーカーに電話をして、現状を伝えてください』といった情報は、情報のアップデートができなければ実際の作業にとって有害でしかない。基本的に情報は特定のURLに集約し、転載は最低限の情報と元URLの提示のみに留めるべきである(この点で先のWikiは有用である)。そして、発信元の特定できない情報は原則としてチェーンメールとして扱われるべきであろう。そういうことを木村氏ほどの人が理解していないってのは、ちょっと意外だった。