死んだら神様

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  中国側の多くの発言者は、首相の靖国神社参拝に象徴される日本の「歴史認識」に中国国民がこだわる理由をそれぞれに説明、それがサッカー事件の土壌になっていることを語った。それだけの解説であれば、重要だがいつもの話という気持ちになるのだが、たとえば楊棟梁教授(南開大学日本研究院)は、「中国では、善人善事は代々にわたってほめたたえられ、悪人悪事はいつまでも悪名が残ってののしられるのに対して、日本では、死んだ人を追及する必要はないという考えを持つ人は少なくない」と分析。日本の例として、明治政府に反乱を起こした西郷隆盛銅像が上野公園に立っていることをあげていた。
 というのは面白い視点だ。それが現代の政治的な問題にも適応されるかは議論の余地があるが、たしかに中国では安禄山とか秦檜とか、1000年たっても罵られる対象でしかない大悪党というのがいるが、日本でそういうキャラクターって、ちょっと考えつかない。平将門から西郷隆盛まで、朝敵がいつのまにか神様あつかいになっちゃう国だし。儒教アニミズム